第2回 開き直る

1つ目の数学で大ポカをしてしまった。数学で200点確保は、夢となってしまった。

この数学のポカを残りの科目で補充するのは、至難なところ。いつもなら、このまま落ち込んでしまいそうなところだったが、もうええわと開き直ることができた。

担任の先生が試験前のホームルームで、

「あのな、入試はな、自分の思うようになるもんちゃう。やったけど、あかんかった。入試なんか、そんなもんや」

と言うような意味のことを言われていた。創志は、自分も「そんなもんや」の中に入ったんやなと思うことにした。

とりあえず何があるか分からんから、残りの科目はやれることはやろうと思った。それと得意な数学で、これ以上のポカはしたくないと言う気持ちもあり、気持ちを切り替えて試験に臨むことができた。

もう一つの数学は、例年、大問が3問出題され、そのうち2問を選択することになっていた。3問目は、だいたい確率の問題が多く、確率が少し苦手な創志は、はなから確率は手を出さないと決めていた。
(なので、大人になってからも確率の問題は、少し苦手意識がある)

試験は、大問1、2をすべて解いて、マークシートにきちんとマークすることができた。十分な手ごたえがあった。

「よっしゃ、これは行けたぞ」

開き直ったのが良かったのかどうか、とりあえず2つ目の数学は、満足の行く形で終えることができた。

マークシートの欄に答えがすべて収まったということは、ほぼ間違いはないだろうと言う自信があった。さきほどまでとは、えらい違い。

最初の数学を思い出すと、暗い気持ちになるので、考えないことにした。「そんなもん」やから考えても仕方ない。と言い聞かせつつ、悔いが残る創志でしたが、とにもかくにも初日が終わりました。

さぁ2日目はどうなるのかな。

続く