第3回 国語は秘密兵器で
センター試験は、国公立大を受験するための一次試験で、その後に志望する大学の試験を受けることになる。基本的に、5教科の受験が必要で、理数系を志望している子も、センター試験は、国語や社会(地理、世界史など)を受験しないといけない。
創志は、理数系の工学部を志望していたが、みんなと同じように 国語も受験ということになる。
あるとき、たまたま職員室で担任の先生に声をかけられた。
「最近、ちょっと伸び悩んでいるようやけど、どないや。国語はまにあいそうか」
「国語は、秘密兵器があります」
と創志は答えた。
「秘密兵器か、なんか知らんけど、頑張れよ」
と励ましてもらった。
創志の答えた秘密兵器とは、『例の方法』というマークシートの国語問題を攻略するための参考書の活用だった。
『例の方法』によると、センター試験の国語は、問題文を読まなくても選択肢から、正しい解答を選ぶことができると言う、読解問題が苦手な受験生にとっては天の助けともいうべき、考え方を紹介していた。
国語で伸び悩んでいた創志は、この『例の方法』をマスターして国語を攻略しようと考えていた。
※具体的な方法については、著作権等に触れるといけませんので、割愛します。
近所の本屋さんで参考書を入手し、自分なりに練習問題をやってみた。なかなかマスターするというところまではたどり着けなず、仕方がないので、試験は自分の読解力+例の方法で臨むことになった。
初日に英語と数学があったことは、記憶しているが、その他の科目はいつあったのか記憶が曖昧になっている。
確かなことは、国語は、正攻法のままでは苦しいと思ったので、『例の方法』に活路を求めていたということと、付け焼き刃で試験に臨んでしまったということ。
さて、センター試験の結果はいかに。
続く。